防災訓練

防災訓練の案内に書かれてあったこと

大学のメールボックスに、防災訓練の案内が入っていた。
実施時間をまず確認したら、幸か不幸か、防災訓練が行われるのは私の授業担当時間ではないようなので、さっと読み流すつもりであった。ただ、授業まで少し時間があったので、ざっと読んでみた。
すると、いろいろと訳の分からんことが書いてあるではないか!
まず、実施日時について、○月○日と書いているが、雨天の場合、△月△日の同時刻に実施するらしい。
次に、「当日は危険防止の為、動き易い履き物を利用して下さい。(サンダル・ハイヒール等は危険ですので控えて下さい。)」とある。
その後に、当日のシナリオ?(何時何分にどういうアナウンスが入り…といった内容)が記されてあり、最後、極めつけは、「留意事項」として、「大変お手数ですが、学生へのアナウンスにつきましては、1週間前までに、次の件と併せてお願いします。」と記されてある。その「次の件」のところには、先述した履き物のことも含まれていた。

臨場感が無さ過ぎないか?

まあ、防災訓練を前もって予告して実施するというのは、分からなくもない。
しかし、ご丁寧に学生に1週間前までに周知しろとか、動きやすい履き物で来いとか、あまりに臨場感が無さ過ぎるのではなかろうか?
今回は地震を想定した防災訓練のようだが、地震の発生は予見できない。予定通り、起きてはくれない。
この季節にサンダル履きで来る奴がいるのか?という突っ込みはあえてしないとしても、もう少し臨場感のある訓練にしてはどうか?

ルージュの伝言

荒井由実(松任谷由実)「ルージュの伝言」

帰り道、食事をしていたら、BGMで荒井由実(松任谷由実)の「ルージュの伝言」が流れていた。懐かしい。
魔女の宅急便で使われていた歌だが、その歌詞は、魔女の宅急便を見ている子ども達に理解できるような中身ではない。もし、小さな子どもが「ルージュの伝言の場面が想像できておもしろい」なんて言ったら、ませすぎだろう。
歌の中で描写されているのは、旦那の浮気を知ってしまった主人公が、風呂場に口紅で「浮気な恋を早く諦めない限り、家には帰らない」とメッセージを書き残し、家を出て行って、旦那の母親に会いに列車で向かっている場面である。
旦那が浮気をやめるまで家には帰らないと決意し、旦那の母に告げ口して、明日の朝、旦那の母から電話で説教してもらおうと企んでいる。
しかも、風呂場に残されたメッセージを旦那が読んで、慌てふためき、そこらじゅうに「あいつはどこへ行ったか知らんか?」と聞いて回っているだろうなと想像し、半ばおもしろがっているようでもある。
しかも、彼の母親から電話してもらうのは明日の朝、つまり、一晩中ビビっとけ!ということか。
さすがに、旦那が自分の母親に電話して、「うちの嫁、そっち来てない?」とは聞かんだろうな。
ちなみに、旦那はもしかしたら同棲相手なのかも知れない。
この話を、もし大学でしたら、また女子学生たちから、彼氏が云々と愚痴を聞かされそうなので、大学では話さないことにしよう。(学生からの相談でこの手の内容は非常に多い)

西村京太郎『北帰行殺人事件』

口紅のメッセージと言えば、西村京太郎の『北帰行殺人事件』を思い出した。
「ルージュの伝言」と『北帰行殺人事件』が記憶の中でつながるのは、私だけではなかろうか。
この『北帰行殺人事件』は、西村京太郎作品の中でも、特に好きな作品のひとつだ。既にドラマ化もされている。長編の部類に入るだろう。
この作品の中で使われている列車の大半は、今はもう存在しない。ドラマ化された際には、かなりアレンジされていたが、そのドラマ化された際に使われていた列車さえも、そのいくつかはもう無くなっている。
「ルージュの伝言」『北帰行殺人事件』、この二つは、口紅という共通点だけにとどまらず、昔懐かしい風情を漂わせる。少なくとも私は、そう感じながら、食事を楽しんだ。