選択肢問題を前にしたとき

(承前)
前回の記事が長くなったので、ファイルを改めることにした。

選択肢問題

せっかくの機会なので、選択肢問題について、作る側の立場で書いておくことにする。(なお、少なくとも今年度は、入試問題や国家試験問題には一切関与していないことをここに宣言しておく)

「正しいものを選ぶ」のか「誤っているもの」を選ぶのか確認すること!

まず、「正しいものをひとつ選ぶ」」のか、「誤っているものをひとつ選ぶ」のか、間違わないこと。たくさんの問題を作る中で、これらをごちゃ混ぜにして問題を作ることで、引っかかる受験生は多い。先述した「落とすための試験」でよく使われる手だ。

3種類ある

選択肢には、「明らかに誤りである選択肢」、「状況によっては正しい選択肢」、「正しい選択肢」と、大きく分けて3種類ある。
「最も適切なものをひとつ選べ」というパターンの場合、正しいものが複数あるのだが、そのうち最も正しいものを選ぶことになる。

キーワードを知っておく

また、選択肢の中に「いつも」「絶対」「必ず」といった文言が含まれている場合は、外した方が良い。逆に、「〜の場合もある」「〜ということもある」といった文言が含まれている場合は、有力な解答候補となる。
なぜか?

問題作成側の心理

出題ミスは無くしたい

選択肢問題を作る側の心理として、一番嫌なのは、後から“ケチ”をつけられることだ。入試問題も国家試験問題も、その大半が過去問として公開される。そんな折、その道の専門家が、「おたくの入試問題の何番の問題だけど、選択肢の1でも3でも正解ですよ」と言われ、それが正当な指摘であれば、その問題自体が不良問題ということになり、出題ミスということで、全員正解となる。(時々、そういうニュースを聞くことがあるだろう)
その出題ミスを無くすため、あえて「この選択肢には“絶対”と書いてあるじゃないですか。でも、“絶対”ではないですよね。だからこの選択肢は不正解なんです」と言い訳?できるように、予め文言を入れておく。
「〜の場合もある」についても、少しでもその(選択肢に書かれてある事柄の)場合があるなら、これを正解として良いのだから、正解になる可能性が高いというわけだ。

当然のことだが…

もちろん、ここに書いてきたことはあくまで参考であり、やはり正しい知識を習得しておかなければならないことは改めて記すまでもない。