今年は選挙の年

今年(平成31年)は、大きく2つの選挙がある。4月の統一地方選と7月の参院選だ。
衆院が解散された場合など、これ以上になる可能性は否定できないが、確実なのは上記2つとなる。
そこで、選挙について書いておくことにする。(特定の候補者や政党への支持を呼びかける意図はありません)

選挙権

まず、選挙権について。選挙権は一言で言うと投票する権利のことで、満18歳以上の国民に与えられている。(刑に処せられた等、公民権が停止されている場合を除く)
詳細は広報なり選挙管理委員会の案内なりを確認していただくとして、選挙に投票することは国民の権利である。義務ではないが、権利を行使しておいた方が良い。
主に学生に話すことを基に、以下、そのことについて記す。

投票することの意味

そもそも、なぜ投票しなければならないのか?

選挙によって選ばれた議員や地方自治体の首長は、任期が満了するか、辞任するまでは、税金で飯が食えることになる。だから、私たちが納めた税金で飯を食わせるに値する人を選ばなければならない。
また、むしろもっと大事なことなのだが、国会議員は法律を作り、地方議員は条例を作る作業を主な仕事(のひとつ)としている。日本国内にいる限りはその法律に縛られるし、その自治体にいる限りは条例に縛られる。とんでもない候補者が選ばれた場合、とんでもない法律や条例が作られるかも知れない。

若者が投票することの意義

次に、若者が選挙権を行使する意義について書いておく。
現在、日本は少子高齢化している。若者の数よりも高齢者の数の方が多くなっている。若者も高齢者も、1票は1票である。そうなると、若者がより積極的に投票に行かなければ、高齢者に有利=若者に不利な政策が採られることになる。なぜなら、候補者にとっては、投票用紙に自分の名前をより多くの人に書いてもらうこと=当選することが(何より?)大切だからだ。
極端な事例だが、ある候補者が、「高齢者への手厚い取り組みを行う(が若者には辛い思いをしてもらう)」と主張し、別の候補は「(高齢者には辛い思いをしてもらうが)若者が暮らしやすい社会にしていく」と主張したとする。
高齢者の票は前者に、若者の票は後者に多く集まるだろう。選挙に行く高齢者が多く、選挙に行かない若者が多ければ多いほど、前者が当選する確率が高まる。その結果、高齢者にとって都合の良い政策が作られ、若者にとっては暮らしにくい社会になっていくかも知れない。
上記はいずれも極端な事例だが、可能性として考えておいた方が良い。特に定数1(その選挙で1人しか当選できない)の場合は、注意が必要となる。
若者が政治に不満がある場合、愚痴を言っていても何も始まらない。積極的に選挙に行き、投票する熱意を表明することで、各候補者は若者への政策を軽んずることができなくなる。

投票の仕方

さて、特に大学生世代の若者にとって、今回が初めての選挙となる人も少なくないだろう。投票の方法が分からないという人のために、投票の仕方、投票する人の選び方について書いておくことにする。
投票の仕方は、投票所に行き、手渡された投票用紙に当選させたい候補者名(比例代表選挙の場合は政党名)を記載し、それを投票箱に入れて終了となる。
やり方が分からない場合は、選挙管理委員の職員に聞けば、何をすれば良いかは教えてくれる。
候補者名は一字一句覚えておく必要はない。投票所に掲示されているからだ。漢字が分からない場合は、ひらがなで投票してもかまわない。(基準は知らないが)多少の誤字は有効になるらしい。それは、投票した人の意思を尊重しようという考えからだ。
とは言え、誤字の範囲を超えて、誰に入れたか分からない場合は、無効となる。(例:イケメン、美人、など)

よくある誤解

よくある誤解として、白票(何も書かずに投票すること)に意味があるというものがある。「入れたい候補者がいません」という意思表示でこのような行動をする人がいるようだが、これはまったく何の意味もない。すべて無効にされるだけだ。投票所に行かないのと同じなので、注意が必要である。
また、立候補している人以外の名前を書く場合も、同様である。当選して欲しい人が立候補していないからといって、好きな芸能人の名前や自分自身の名前を書いたとしても、その記された人が候補者でない以上、その票は無効となる。
投票する人の選び方については、説明が長くなるので、別の記すことにする。