節分

忙しい時期

この原稿は、2月3日の節分に合わせて書いているつもりだったが、期末試験、その採点と成績評価、出張、職業訓練校での講義等々、普段以上に忙しく、メモ程度に書いてはいたものの、文章としてまとめるに至らなかった。
この間、更新ができていなかったのは、こういう事情による。
ほとんど誰も見ていないと勝手に思っていたが、どうも学生たち始め、けっこう見てくれている人がいるらしいので、それなりにキッチリと書いていこうと思う。
そして、そう思えば思うほど、この雑談コーナーだけが増えていくような気がする。
授業でも、そんなところがあるのは、否定しない…

食べ物は大切に!

節分と言えば、豆まきや恵方巻きで、この恵方巻きについては、このところ毎年のように(悪い意味で)話題になっている。恵方巻きの販売にノルマを課され、売れ残った恵方巻きは処分されているらしい(私自身が見たわけではないので、あくまで聞いた話でしかない)。
食料を粗末にすることは、良くないことだ。こんなことは誰でも言えるだろう。私は行きつけの飲食店で、ご飯を大盛りにしてもらう。その時に聞いた話が、「大盛りを注文しておきながら半分以上を平気で残す客がいる」とのこと。食べる気が無いなら、あるいは、完食できる見込みがないなら、最初から注文しないで欲しいとのことだった。確かにそうだろう。食べる気が無いのに大盛りを注文しなければ、その残った半分は別のお客さんに出すこともできたであろうに、注文されて残されると、残飯として捨てるしかない。(以前、前の客が残した食材を次の客に出したという飲食店があり、問題になったこともあったけれど…)
私は大盛りを注文しても、残したことは一度も無い。最初から食べられる自信が無ければ大盛りは注文しないから、大盛りを注文しても、惜しみなく入れてくれる。食べ過ぎに注意しなければならないのだが、これは私自身の自制心の問題。
恵方巻きの問題もさることながら、宴会の方が、残飯が多いのだそうだ。特に結婚式は、供給される飲食物に対する残飯(破棄する食料)の割合が多いとのこと。どこかで読んだが、その出典を忘れたので、興味のある人は各自で調べて欲しい。

節分と言えば「鬼」

節分と言えば、鬼の存在を無視できない。子供の頃、家や幼稚園で、誰かが鬼の面をかぶり、その人をめがけて豆まきをしたものだ。「鬼は外!」のかけ声とともに外へ向かってまかれた豆は、翌朝に鳥のエサになっていた。
こんな豆まきの光景は、今ではあまり見ることがなくなった。町が汚れるからか?それとも、豆という食料を無駄にしないためか?
ただ、破棄された恵方巻きと異なり、豆は鳥のエサにはなる。

鬼と干支(十二支)の関係

その鬼について、少し書いておくことにする。
最近はあまり見かけないが、干支(十二支)は、方位を表すときに使われている。身近にあるもので、時計の針を参考にしながら説明しよう。時計の針の6を南側に、方位磁針のように置いて欲しい。すると、北側が12、西が9、東が3、となる。
この時計の12個の数字に、十二支がそれぞれ対応している。(干支(十二支)は、方位の他に時間を表す際にも用いられるが、今回は方位の話なので、誤解無きよう…)
  • 12…子(ねずみ)
  • 1…丑(うし)
  • 2…寅(とら)
  • 3…卯(うさぎ)
  • 4…辰(たつ)
  • 5…巳(へび)
  • 6…午(うま)
  • 7…未(ひつじ)
  • 8…申(さる)
  • 9…酉(とり)
  • 10…戌(いぬ)
  • 11…亥(いのしし)
陰陽道に「鬼門」(きもん)というものがある。鬼の出る方向という意味であり、方位は北東に当たる。
これを先ほどの十二支に当てはめると、丑と寅の間(時計の針では1と2の間)ということになる。

鬼は角を生やし、虎柄のパンツを履く

丑と寅という点に注目して欲しい。そして鬼の姿を思い出して欲しい。
多くのイラストでは、鬼は頭に角を生やし、虎柄のパンツを履いている。頭の角は丑の角、履いているパンツは虎柄、つまり、鬼の上半身は丑で、下半身は寅ということになるではないか。
干支(十二支)は、年賀状を書くときぐらいしか意識しない人も多いだろうし、最近は年賀状すら書く人が減っているから、今年が何年か分からない(興味も無い)人も少なくないのではないだろうか?
節分を機に、なぜ鬼が頭に角を生やし、虎柄のパンツを履いているのか?という疑問から、干支のこと、十二支のことを学ぶ、良い機会になるのではないかと思う。

おまけ

その1:桃太郎と鬼退治

せっかくなので、ここで桃太郎の鬼退治の話を思い出して欲しい。
桃太郎は、犬、猿、キジを連れて鬼退治に向かった。犬と猿とキジ、ここで改めて、干支を思い出して欲しい。
鬼門に当たる丑と寅の方角(北東)の反対側を「裏鬼門」(うらきもん)というが、南西の方角に当たる。では、この方角にいる動物は何か?
厳密には、未と申になる。しかし、桃太郎の話には、未は出てこない。その理由までは分からないが、鬼門と反対側の裏鬼門の近くにいる申、キジ(=酉)、犬を連れて行った、ということになるのではないだろうか?
ヒツジが仲間はずれ?にされたのは、なぜか分からないが、干支と鬼退治と桃太郎の仲間の動物とは関係ありそうだ。

その2:「まんが日本昔ばなし」のてんこ盛りご飯

もう一つ。桃太郎などの昔話で知られる「まんが日本昔ばなし」。そこに登場するてんこ盛りのご飯(なぜてんこ盛りなのかは分からないが…)、実は私が大盛りを頼んだときに出てくるご飯は、あんな感じ。