今学期は大忙し

9月に新学期が始まった。かつては10月からだったが、2月は入試等の都合もあって前倒しになり、今では9月中旬から下旬に新学期が始まるのが標準化している。
呼び方は大学によって「秋学期」と呼ぶところもあれば「後期」と呼ぶところもある。複数の大学で教えていると、それぞれの大学の呼び方で呼ばねばならず、それはそれで、面倒ではある。

受講者倍増!

私が担当している現代社会福祉論入門という科目、いわゆる一般教養科目に当たるが、学部や学科を超えて誰でも履修可能となっている。そのため、学部も学科も学年もバラバラで、どの学部学科でも必須科目ではないから、仮に単位を落としたとしても、直ちに卒業に影響するものではない。
受講者数は学期ごとに異なっているのだが、例年は120〜150程度で推移していた。

異変

今期、学期始めに事務局で受講者数を確認したところ、「140人です」とのこと。「いつもと変わりませんね」と答えると、「先生、240ですよ」とのこと。どうも「にひゃく」を「ひゃく」と聞き間違えていたようだ。
っていうか、240?
約倍増ではないか!
いったい、何があったのだ!?
学生に尋ねても、特段何かが起きたわけでもなさそうだ。他の科目の時間割との関係の可能性が高そうだ。私の科目は「楽勝科目」ではないから、簡単に単位数を稼ぎたい学生には敬遠される。

楽勝科目の法則

適当に出席し、試験だけ受ければ単位が取れる科目の方が、コストパフォーマンスは高い。
私が学生の頃、出席もまったく取らず、期末にレポート用紙1枚出せば単位が出るという科目があった。大人気の講義だったが、教室の雰囲気は最悪だった。私語は多く、教員の声も聞こえにくい。話している内容もよく分からない。しかも、レポート1枚は手書きとの条件があったが、教員曰く、「誰が書いたものか分からんレポートが次から次へと出てくる。せめて手書きしろ」とのこと。これ、他人のレポートを写すことを容認しているではないか!?
これは極端な例だろうが、私の科目とはあまりのも隔たりがある。

熱心になればなるほど赤字になる!

さて、やや下世話な話になるが、受講者数が増えたからといって、講師料が上がるわけではない。逆に、レポートを読む量が単純に2倍になるわけだから、それだけ時間がかかる。こちらのコストパフォーマンスは低く、言わば赤字である。楽勝科目にすれば手間を省くことはできるが(そして学生も喜ぶだろうが)、私はそうはしない。熱心になればなるほど赤字にある。この仕組み、どうにかならんものか…?
それから、以前も記したと思うが、5月からマンション管理組合の理事長をしているので、その仕事もある。
まあ、こんな具合で、自分の時間がほぼ無い日々が続いていた。ここに何も書いていないから、安否を気遣ってくれていた方もおられるかも知れないので、ただ多忙な日々であったことだけでも、報告しておきたい。

事業再編計画

来年の今頃、どうしているのかさっぱり分からんが、自分の中での事業再編も考えている。いろいろと波紋が広がる可能性があるため、何をしようとしているかは書かないことにするが、自分の身体はひとつしかなく、使える時間も限られているわけだから、全てを引き受けることはできない。「何を取るか?」を考えることも大事だが、何かを取るということは、何かを捨てることでもある。「何を捨てるか?」という発想で考えていく時が来ているのかも知れない。