某メーリングリスト宛

以下、私が某メーリングリストに配信したものの中から抜粋。

麻生氏と二階氏

[2021年9月28日(火) 1:06]
○○様

仰せの通り、後は麻生氏と二階氏です。

麻生氏に対する分析は以前も書きました。このページの2つめに載せていますが、「PB凍結」への批判は本気か?財務省の代弁か?で変わってきます。
・麻生氏=財務省=緊縮 →河野支持
・麻生氏vs財務省=緊縮 →高市・岸田支持
このいずれの構図が正しいか?です。

二階氏については、岸田阻止に動くでしょう。
岸田氏は幹事長任期の件で二階氏にケンカを売ったわけですから、二階氏は、自分を斬りに来た者は許さないでしょう。菅総理ですら、返り討ちにしたわけですから。
また、二階氏については、世耕氏の動きが気になります。前から噂はあったものの、総裁選の最中に鞍替えの話が出てきました。二階氏が和歌山3区にいる限りは出ないが、世襲となれば話は別だというやつです。二階氏が息子に地元を譲れば、世耕氏にとっては十分に勝機があります(というか、たぶん勝つでしょう)。二階の息子は、地元の市長選挙でダブルスコアで負けるような人です。いくら親父の威光があったとしても、ここまで酷い負け方はしないでしょう。国政は別という見方もできますが、同じ地元の世耕氏が相手なら、話は別です。二階家のお家断絶の可能性が現実味を帯びてきた状況下で、二階氏がどう動くのか?
世耕氏は清和会(細田派)ですから、今回の動きは安倍前首相とつながっている可能性は十分にあります。おそらく、二階氏への牽制として、安倍氏が仕掛けているのではないかと勘ぐっています。
さらに、二階氏というか二階家にとって危うい出来事があります。和歌山の定数が3から2に減らされるのです。(今年の衆院選はそのまま、次回から)衆院小選挙区、22年にも「10増10減」 区割り改定へ(日経)
ということは、早ければ今回「家督相続」をしておかなければ、次の選挙で危ういのではないか?ということです。(仮に今回「家督相続」が行われるとしても世耕氏が出てくる可能性は十分あります)
定数減と世耕氏の動きと、言わばダブルパンチの状況下で、さて、二階氏が、どう動くのか?
高市氏を推す安倍氏と差し違える覚悟があるのか?

決選投票で「河野vs高市」になった場合も、「河野vs岸田」になった場合も、安倍氏は河野には付かないでしょう。

麻生氏は「河野vs岸田」なら河野に付くかも知れない。ただ、麻生氏にとって河野は「裏切り者」ですから、あえて付かない可能性がある。そうなると、「河野vs岸田」の戦いにはしたくない。

二階氏は、「河野vs岸田」なら、河野に付く可能性が高い。ただ、そうなると、安倍氏との全面対決になる。世耕氏の背後に安倍氏がいるとすれば、地元で息子がやられる可能性もある。それぐらい、二階氏も分かるでしょうから、下手なことはできない。そのため、「河野vs岸田」の戦いは避けたい。

また、河野=菅であることを忘れてはなりません。今回の総裁選は、菅vs安倍・麻生連合という構図でもあります。「敵の敵は味方」という言葉もありますが、二階氏は自分を斬りに来た管氏の敵でもある。
ということは、安倍・麻生・二階連合になるかも知れません。この時、都合の良いシナリオは、「河野vs高市」の決選投票であり、菅vs安倍・麻生・二階連合という構図になれば、野田票が二階氏を通して高市陣営に上乗せされることになるでしょう。
岸田派から一定数の票が河野に流れるとささやかれていますが、どうなることやら…
派閥の領袖である岸田氏が「河野vs高市」の決選投票で高市氏に入れるとなると、「高市氏には入れたくない」と思っている岸田派の議員も、「冷や飯を食いたくない」という気持ちとの間で葛藤するでしょう。

「洞ヶ峠の日和見」の筒井順慶か、松尾山の小早川秀秋か、麻生氏と二階氏が態度を明確にするのは、おそらく決戦前夜(28日夜)あたりでしょう。それ次第で、雪崩を打つように動き出し、次の総裁が決まることになるでしょう。

麻生・二階の両氏が、高市陣営に加勢してくれることを願いましょう。

以上、私の見立てですが、ご参考まで。